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はじめまして。私は【訪問看護ステーション シンカイ福井】のHPを担当している者です。
正直なお話をしますと、今まで"介護"はもちろん"在宅介護""訪問看護"というものにも興味はありませんでした。自分にとっては、まだまだ先の事であり、いや、いずれは自分の身にも関わりあることとは分かっていても、まだ先のことと思っていました。ところが、数年前に祖母が他界。祖母は、息子3人を女で1人で育て上げ、息子たちが独立し、それぞれの生活を営んでいたあと、ずっと1人で生活していました。頑固で気丈で体も丈夫だったのですが、やはり寄る歳には勝てず、体も気力もだんだん弱って行きました。
長男は比較的近くに住んでおり、一緒に暮らさないか?と持ちかけ長男の妻(私にとっての義叔母)も子供達も暖かく迎え入れました。ところが同居後間もなく祖母は、家に帰りたいと言いました。決して同居した家族と折が合わなかったわけではなく、仲も良かったですし、祖母の家は築70年を超える古い家で、すきま風も多く床も所々が腐った家。長男の家は比較的新しく、祖母のためにと部屋も用意されており、生活の面では何一つ不自由のない環境でした。それでも祖母はその古い家に帰りたいと言ったのです。
祖母にとっては私が産まれる前にすでに他界していた祖父との思い出、貧乏ながらに育ててきた息子3人との思い出が染み込んだ家が好きだったのだと思います。
長男は仕方なく祖母を家に帰し、出来る限り様子を見に行く事にしていました。それでもだんだんと弱って行く祖母を見て、心配は尽きなかったと聞きました。やがて90歳を超えた祖母は病気を煩い病院に入院しなければならなくなりました。ところが田んぼ仕事で鍛えられた足腰で、何度も病院を抜け出し、健康な大人の足でも40分はかかる道を歩いて戻っていました。
苦労した事、貧乏でも子供達に囲まれて楽しかった頃を懐かしむ祖母。そんな苦労しか知らないような祖母に、病気のためとは言え無理矢理環境の違う場所へ押し込む事が本当に良かったのか?私は亡くなった祖母の遺影を見て思いました。もっと早く在宅看護が浸透していたら。在宅看護を理解していたら。きっと祖母は大好きな家で、思い出につつまれて最期の時を迎えられたのではないか?と思います。
もちろん、ちゃんとした医療機器が備わった病院に入院することは大切なことですし、安心もできます。でも患者の立場になると、一人一人に合ったケアが必要だとも思います。住み慣れた場所で、思い出がいっぱい詰まった我が家で。子供達や孫の自慢話をしながら看護を受ける。苦労ばかりだった祖母に、せめてそれぐらいの望みはかなえてやれたんじゃないか?と今も思っています。
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